運動制御系の進化を支えた四肢筋配列の数学的検証
辻 俊明(東京理科大学),大西 公平(慶應義塾大学)



 人や動物の機能特性を明らかにし,ロボットの制御に応用する試みが近年活発になされている.本研究はシステム結合の概念を生体機構に応用することにより,筋配列の評価を行うものである.結合行列は筋配列を表記するのに有効であるが,これを用いた演算によって筋配列の持つ特性を評価することが可能である.結合行列からブール代数を用いずに可到達行列を導出することで,筋配列の冗長性が評価される.また,結合行列の最大固有値とその固有ベクトルは筋配列を定量的に評価する指標として応用可能である.両生類,有蹄類,霊長類の3種類の筋配列を検証した結果より,これらの評価指標の持つ性質を考察する.

 




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