河川・湖成堆積物から読む東アフリカ-ヒマラヤでのモンスーン活動
酒井哲弥 (島根大学・総合理工学部)



類人猿,人類進化の理解に気候変動の理解は不可欠である.従来,気候の復元には植物化石やほ乳類動物相,炭素・酸素同位対比などの指標が使われてきた.モンスーン影響下で雨期の降水が増えると,直接的には河川の流路や洪水形態の変化として現れる.このため河川や湖,その周辺の堆積物の特徴は降水量の増減を知るための指標となりうる.しかし河川・湖成堆積物を含め,気候代理指標の変化が起きた時期には狭い地域間でも差があることが多い.その原因の1つとして有力なのが集水域の特性である.ここでは東アフリカ,ヒマラヤ前縁部の中新統?完新統(河川・湖成堆積物)を対象に,集水域の影響を考慮した上での古気候復元の成果を紹介する.





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